『一般用漢方製剤と医療用漢方製剤』2015/05/29 18:54

 現在私たちが購入できる漢方エキス剤には、一般用漢方製剤と医療用漢方製剤の2種類があります。
 一般用漢方製剤はドラックストアで誰でも購入できますが、医療用漢方製剤を購入するためには医師の処方箋が必要となります。
 漢方薬にはそれぞれいろいろな薬効があり、治療薬の選択に際しては、漢方薬に対する知識と経験がある程度必要です。
 医療用漢方製剤は、医師の見立てに随って処方されるため、一定の効果を期待することができます。また、定期的な診察により、漢方薬による副作用を最小限に留めることができます。
 一方、一般用漢方製剤は症状から自己判断で漢方薬を選択するため、見立てが間違っていたり、薬の副作用を気づかずに過ごしてしまったりする危険があります。
 一般用漢方製剤は気軽に購入できることはメリットですが、気軽さゆえの問題点もあります。
 医療用漢方製剤は医療保険を使えることがメリットのひとつです。
 昨今、漢方薬を保険適用外とすべきという議論がありますが、漢方薬を安全にかつ正しく使用していくうえでは、保険診療で守られることが大切だと考えます。
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尊敬する先輩の一人で、富山市で谷川醫院を開業されている谷川聖明先生が公開されている一文です。このとおりだと思います。

漢方薬を保険からはずそうという動きはこれまで何度か繰り返され、その度に、反対運動によって消滅してきましたが、今また、そうした動きが出ています。

いろいろなところで、日本社会が大きな地殻変動を起こしているようです。壊れたものは、元に戻りません。守るべきもの、守れるものは、自分たちで守って行くようにしたいものだと思います。