村上ワールド2015/08/09 19:00

夕暮れのなぎさんぽジョギ。海岸沿いのバイパス道路とその脇のサイクリングロードに、今日は無数のミミズの乾燥した死骸があった。2kmくらいにわたって足の踏み場もないくらいに。「海辺のカフカ」に出てくる高速道路にヒルが降る話しを、想い出さずにはいられなかった。
国道から路地を入ったところにある空き家は
「ねじまき鳥クロニクル」に出てくる空き家みたいだ。

このひと月で「スプートニクの恋人」「ねじまき鳥クロニクル」「海辺のカフカ」「ノルウェイの森」とたて続けに村上春樹さんの小説を読んでいる。元はといえば河合隼雄さんとの対談の本を読んだ翌朝にジョギングに出たら、村上さんと坂道ですれ違ったのが、啓示だった。」
散歩の風景さえ村上ワールドにしてしまうくらいの力を
村上春樹さんの小説はもっている。

とも言えるけれど
村上さんはこのあたりをジョギングしている人なので、
小さいながら海と山と川が接し合って変化に富み
今と数百年の歴史が隣り合って同居しているこの土地から
小説の霊感を得ているということも、きっとあるに違いない。
今日は海が荒れていた。