はびこる2016/05/17 11:46

今週のクリニックの悪戯な花。
まあ、どっちもこの季節の庭掃除のゴミなんだな。

ドクダミ。
生薬として重薬という名がある。
でも医療用の漢方製剤でこれを含むものは無い。
漢方治療というよりは、民間薬として使われる。
富山にいたころは、周囲の農家はドクダミ茶を作っていた。
いただいて飲んでみると、ドクダミの匂いは消えており、飲みやすいが、格別美味しいものでもなく、また飲みたいとも思わない。
ヴェトナム料理だとドクダミの葉を生で食べる。
けっこう強烈。これも、また食べたいとはあまり思わない。
てわけで、ひっこ抜いておおかたは堆肥になる。
でもこうして飾ると清楚できれいだと思う。

ミントも、地下茎を伸ばしてはびこる勢いはドクダミ並だ。
生薬としては「薄荷」で、加味逍遙散や柴胡清肝湯に配合される。
中医学的には辛涼解表剤に分類される。
皮膚の炎症に良いという感じが、確かにある。
しかし、薄荷を他の生薬と一緒に煎じたのではダメで、煎じ上がる前せいぜい5分程度だけ入れるのが良いと思う。そのようにすると、味や香りがまるで違う。嘘だと思ったら、ミントティーを、30分くらいぐつぐつ煮て飲んでごらんなさいな。

このミントはキッチンの飾り兼、今週1週間分のミントティーになります。
ぐつぐつ煮込んだりはしない。生葉のまま急須に入れて熱湯注ぐと、とても爽やかで、飲み過ぎても身体の不具合がない。年の半分くらいは、こればかり飲んでいる。