2016/10/06 21:55

日比谷あさんぽ。
ゆうべは、風が相当強かったみたいだ。
台風18号が日本海を北東に進み、南風が吹き込んだのだ。
日比谷花壇、ありゃりゃ。

南風が生暖かい。
夏のはじめみたい。

銀杏の下は銀杏で足の踏み場もない。
走ると肺まで銀杏の臭いがしみ込みそう。

とうかえで。

ぼだいじゅ。

ひる。
ざぎんで、どうん。
業態は讃岐うどん流だが、出汁はちょっと関東風にシフト。
元は八百屋さんだそうで、アボカドうどんとか、洋梨の天ぷらとか
不思議メニューもあるが、それは次回に。
銀座7丁目、太常

夜はサントリーホールで、N響90周年、サントリーホール90周年記念演奏会。
パーヴォ・ヤルヴィ指揮で、マーラーの第三交響曲を聴いた。

5年前の今日も木曜日で、父を看取った夜だった。
午前3時過ぎに息を引き取ったのを確認し、死亡診断書を書き、遺体を葬儀屋に送り届けた。
午前の診療をいつもどおりにして午後少し過眠し、夜はつい先日亡くなったネヴィル・マリナー指揮N響のコンサートを予定どおり聴いたのだった。

カツァリスのソロでモーツァルトのピアノ協奏曲第21番の後、ブラームスの第一交響曲。

あれから五年目の節目に聴くモニュメンタルな大曲。

偶然でしかないが、偶然では無いようにも感じ、

楽しみという以上の何か特別な儀式を待っているような気持で望んだ。


牧歌的だったり、メルヘン的だったというのを突き抜けて、

何か啓示的なものを随所に感じさせながら、

もの凄い凝集力と持続力を示した3番だった。

蠢きの気配のような音。

瞬間に侵入してくる異世界。

パーヴォのマーラーは、ワルターからバーンステインへの流れ、

その後のベルティーニやインバルやレヴァインの仕事、

それらをまたもう一歩突き抜けて、マーラー演奏の新しい地平を拓いている。

そんな印象を受けている。

今度は2月に横浜で6番の演奏がある。

聴かずにいられようか。