よそよそしい ― 2017/08/07 07:13
午前、小田原・丹羽病院の漢方外来。
通勤の電車のなかで、高校生が夏休みの課題をせっせとこなしている。
古文、用言の活用変化の表を埋めている。
横に置いたスマホを見てせっせと写してるだけだ。
ま、いいか。
あのね。爺のおせっかいですが。
昔は教科書みて写してたわけだ。
写してもいいんだけどさ。
機械的に写すんじゃなくてね。
インプット、アウトプットを意識的にやると、勉強になりますよ。
スマホの表を、まず頭にインプット。
入った頭の中の表を、宿題帳にアウトプット。
あ、言ってないよ。
ほとんど言いそうになったけど。
「父が死んだら、家がよそよそしいんですよ。
何年も前に父は施設に入ったから、
家に誰もいないのは同じはずなのに、ちがうんですよ。
変によそよそしいんです、家が。
父が死んでから、父が吸っていたタバコの匂いがずっとしていたんです。
納骨をしたら、それがぴたりとなくなりました。
もっともっと聞いていたい語りだったが、
慌ただしい外来でそうもいかない。
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