トリプルワークで11月入り2018/11/01 21:59

朝、7時前、築地。
今日の空はこんなだった。
秋深まっている。


午前診療を終え
あわただしく小諸そばかっこみ
→湾岸でインフルエンザワクチン接種前あわただしい問診の出稼ぎ
→新横浜のホームに母親訪問診療
→横浜駅でふう、5時間ぶりの水分補給。

帰宅8時。こんなものとツレアイと一緒に作って食って早寝。
庭で少しとれたムカゴは、ご飯に炊き込んでしまう。
簡単でそれなりに美味しい。

食べ忘れて古漬けになってキュウリを
豚肉と塩麹炒めに。
癖のある味だが、こういうのはけっこう好き。

大根の皮と庭の紫蘇の実の即席漬け。
醤油とスダチと辣油少々。

赤蕪の千枚漬け。

酒は埼玉の神亀ひやおろし。

秋の大山へ半日山行2018/11/03 15:17

朝6時に起きた。
天気はまずまず。
よし、山行こう。
リュックにガスボンベとバーナー放り込み、
あとは水も食料も途中のコンビニで調達。

7時45分、ヤビツ峠から歩き始める。
空気はひんやり冷えて、初冬の気配が混じる。



途中5分の休憩をはさみ、約1時間半で山頂。

横浜も東京の高層ビルもスカイツリーも、
三浦半島も東京湾、相模湾も見えているのだが、
写真ではちょっと無理か。

9時半前、これは朝めしか昼めしかよくわからないが。
ともあれ山頂のメシには、水割り一杯が欠かせない。
で、メシはだいたカップ麺。
今回はトムヤムクンスープのにした。
酸味が強くて、なかなかよろしい。
朝寝か昼寝か、1時間。

10時20分には下りはじめる。
このころに上って来る人が多いのですれ違いが面倒。



下りは休憩なし、1時間。
昼過ぎには帰宅した。

ゆっくり風呂を浴び、
約ひと月ぶりに「こけた」更新。

夕方、久しぶりに地元魚やさんへ。
祭日で休みの魚市場が多いけれど、
真鶴漁港だけは漁と競りがあり、素晴らしい仕入れができた、
とブログに書いていたので。

白目鯛はサクにしてもらい、刺し身で食べる。
煮物が定番だが、刺し身ももちろん絶品。

自家製あん肝はポン酢とかんずりおろしで。

わらさ。
カマのすぐ下の脂が乗ったところ。
こういうのも、鮮度がとびきりだと、油脂が軽快。
スダチおろしで。

千葉から到来の隠元は胡麻和えで。

おろしにした大根の皮は、即席漬けで。
醤油と中華黒酢に少し漬けるだけ。

おいしゅうございました。

川を越えて2018/11/04 19:16

この川を越えて、何度通ったろうか?
あと何回か?


午前、母親の訪問診療を終えて。
何処かで美味しいコーヒーが飲みたい。
横浜で何処かあるかな、と少し歩き回ったが、
ここならというところが無いので、そのまま帰宅。
なんだかひどく疲れた感じがして、しばらくベッドで眠る。

実の息子に看取られるなんて幸せな母親だ、という友人が何人かいる。
親孝行だという人もいる。
親孝行しているつもりは無いが、自分の人生の責任のようなものだとは思っている。
まだ若いころに「先に死ぬのだけは止めて」と何度か真顔で言った母の「遺言」に、
呪縛されているのかもしれない。

息子を若くして亡くした祖父母に、母は育てられた。
母は、自分の父を記憶していなかった。
そして、父親代わりのように頼りにしていた兄も亡くして、ひどい鬱に陥った。
そういう哀しみの血のようなものが、母には流れていた。
それに決定的な追い打ちをかけるようなことは、したくはなかった。
孝行したいなんて思わなかったし、しなかったと思うけれど、
そこまで残酷にはなれなかった。
それだけだ。

晩メシ。
地物カマスの干物、美味。大好物。

ブロッコリの柚子胡椒マヨネーズ和え。

ラディッシュと隠元の酢の物。

千葉から到来、ラディッシュとキュウリを、ぬか漬けにしてみた。
普通に美味しい。ラディッシュの葉を捨てている方、お試しください。

早く寝たかったが、聴きそこねた演奏会のテレビ放映があった。
この秋一番楽しみにしていたN響定期、
ブロムシュテットさん指揮のモーツァルトのプラハと、ブルックナーの第九。
母が一番死にそうだった夜で、直前に断念した。
どうしようか躊躇ったが、ライブとは別物と割り切って聴くことにした。
テレビで伝わるのはテンポとリズムだけ、みたいな気がしている。
でも、それでも良かった。

こうして、食べ物や音楽を糧にして、日々を生きている実感がある。

ワクチン打ちまくりの夜は声のカルテット2018/11/05 22:43

午前百人午後百人、朝から晩まで計二百人にインフルエンザワクチン打ちまくり。
その後に至福のカルテットが待っている。ガンバ、おいら!

やってみると、一時間半で午前の百人超終了。
問診含め一人一分かからない。
時速80人くらいは行けそう。
もちろん、目一杯テンション上げてるから
2時間もやると相当疲れる。

昼めしは ソウルフードの いなり寿司。
東京駅グランスタで買って持参。

夜、鶴見のサルビア・ホールで、フランスのヴォーチェ弦楽四重奏団を聴く。
良かったなあ! 
ヴォーチェは、声。
第一ヴァイオリンが歌い、それをほかの三人が和声とリズムで支えるんじゃなくて、
第二ヴァイオリンも、もちろんヴィオラもチェロも、
ここぞ、というところで人の肉声のような歌を届けてくる。
モーツァルトのニ短調、
エルヴィン-シュルホフの弦楽四重奏のための5つの小品、
ホアキン-トゥリーナの、闘牛士の祈り。
そしてドビュッシー。
どの曲からも、奏者たちの肉声が聴こえた。
とても有機的で親密な合奏。
また聴きたい。
ベートーヴェン、バルトーク、ブラームスをやるフィリア・ホールのコンサートも聴いてみたかった、残念。

体のツボ 音楽のツボ2018/11/08 21:04

あ〜そこそこ!
センセが今さわってるそこ、キモチい〜!

なーんて検診で言われると、こちらがちとアセリますがな。
コリと痛みのツボを、つい指が探り当てちゃうのよね。
午前の診療を終え、午後はVDT検診の出稼ぎ。
VDT検診って、目と肩首あたりがポイント。
ほぼみんな肩こりを訴えるからねえ。

夜はNHKホールでアラン・ギルバート指揮
NDRエルプフィルハーモニー
の演奏会を聴く。
前半は、ワグナーのローエングリンの第一幕への前奏曲と、
ラヴェルのピアノ協奏曲。
ラヴェルは、予定していたグリモーがキャンセルで、
アンナ・ヴィニツカヤという人が弾いた。
美しいラヴェルだった。
ギルバートは、生真面目な振りで、
ジャズの影響を受けたリズムの面白さをよく出していたし、
第一楽章でハープが入る静かな部分、初めてここに耳を惹かれた。
第2楽章のコールアングレは、ちょっとバッハのオーボエ・ダモーレみたいだった。

後半は、ブラームスの第四交響曲。
しみじみ系を排し、逞しい系で詰めた四番。
虚弱草食系爺は、疲れた。

ロマンチックな情緒を消して「構造と力」で聞かされると、
バッハから古典を経ての西洋音楽史を全部まるごと背負うぞ!
みたいなところが浮き立ってきて、
ロマンチックなアプローチとは別の意味で鬱陶しく重い。
だから疲れたのかな。ふう。
おいらにとっては、ツボじゃないところをずっと押されちゃったような。

アラン・ギルバートは、ちょっとティーレマンと似ている。
エレガントとは言いにくい体型や、身体の使い方、
そしてパワフルでマッチョな音づくり。
全然違うところももちろんあるけど。

最後に「浜辺の歌」をやったのは、
日本人の母をもつギルバートの日本への気持ちの表現なのだろう。
でもこういうのは、オイラは勘弁だ。

このオケのフルートはとても好き。最高に好き。
Wolfgang Ritterという人のようだ。
そういえばパウル・マイゼンが昔吹いていたオケだよな、ここは。