パシフィカSQのショスタコーヴィチ2016/06/16 23:45

今日も朝んぽジョギ。
診療所から東へ歩くと隅田川に出る。
潮が満ちてきている。
川面がふくれあがっている。

午前の診療を終え、昼食は築地の中華へ。
ネットで評判を見かけて初めて行ってみた。
ここはなるほど美味しい。
香辛料の香りや、出汁も含めた素材の味や香りがクリアに生きている。
中華はめったに食べないが、また来てみる気になった。
一凜という店。
夕方、歯科治療。
左下顎大臼歯に金属冠がかぶり、ここは一段落。
次回は右上顎、根管治療を半年にわたって受けていたところの仮歯つけの予定。

鶴見のサルビアホールに駆けつける。
歯科治療が長引いたら遅れそうだったので、
ちょっと痛かったけど我慢して、麻酔は追加してもらわなかった 笑

サルビアホールって、小さな室内楽に最高のホールなんだけど、
駅のすぐ横のビル内だから、周囲の環境は室内楽の雰囲気とほど遠い。
なにせ一階は、鶴見ホルモン劇場。

ショスタコーヴィチの弦楽四重奏は、
第15番を毎晩のように聴きながら床に就いていた時期がある。
とても難しい患者さんのことで、にっちもさっちもいかなくなっていたころだ。

6つの楽章でできているが、すべてがアダージョで、切れ目なく演奏される。
かきむしられるられるような響きがあり、美しい慰めの音楽とはとても聞こえないのだが、この音楽をどうしても必要とした時があった。僕らの時代の音楽だと思う。作曲者の死の前年、最後の弦楽四重奏曲である。

今夜聴いたパシフィカSQは、非常に素晴らしかった。
これまで聴いた弦楽四重奏団の中で一番パワフルなグループかもしれない。
力まかせに弾く、などといいう意味ではもちろんない。
非常に高度の技術と一体感と音楽性で、音楽の持つ力を大きく開いていく。
何かこれまで聴いたことがない突き抜けた新しさを感じた。
弦楽四重奏の演奏会でスタンディングオベーションを見たのは
アルバン・ベルクSQの引退コンサートくらいしか覚えがない。

11番、13番、14番、15番の4曲が順に演奏された。
4夜にわたる全曲演奏の最終回。前の3回も聴きたかった。

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